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余之助のよろず相談四方山話 「訪販の落とし穴」

 
  余之助には実に様々な相談事が持ち込まれる。

相談に乗り解決に向け走り出すと、まるでドラマを演じているかの如き錯覚すら覚える。

確かにヘタなTVドラマよりも、実体験の方が数段身に迫るものを感じる事は多々ある。

そんな体験の中から、他人事ではない、明日は吾が身かも知れぬ事象を紹介する。



 5月の連休もあっという間に過ぎ去り、時折襲う恐ろしい程の真夏日の暑さ。ここ数年の季節感薄れた世の中に、呆れつつ過ごす今日この頃。

相談員が昼めしを食そうと、箸を取った途端に掛かってきた一本の電話。

「アノ−、ほんのちょっと相談したい事があるので、これからお邪魔しても良いでしょうか。」

「浮気の後始末と借金願いでなければ、どうぞお越しください。」

 早速やってきた相談者の話を聞くところによると、本人の留守中に他県からやってきた、リフォーム会社の人が、家に居た奥方にセールス攻勢。

「近所で工事をやる事になったが、お宅の屋根も大層傷んでいますねぇ。このまま放っておくと、梅雨に入ったら間違いなく雨漏りしますよ。今の内に修理しておいたほうが良いウンヌン。」という話を世間話を交えつつ、実に面白おかしく、気さくな雰囲気を作りつつ喋りまくる。

奥方はついつい話に引き込まれ、茶菓子を添えて茶を出し、暫くお喋りのお相手。

彼はまず最初に相手の不安を煽るのではなく、世間の四方山話をしながら楽しい雰囲気を作り出し、その後本題に入り込むのである。

奥方はすっかり信用し、契約書に旦那の名前で署名捺印。やがて業者は笑顔を絶やさず引き揚げていったそうな。

帰宅した旦那は契約書の金額を見て不信感を覚え、果してこの工事と金額は妥当なものかとの相談。当然のことながら相談に来る前に、夫婦間でスッタモンダの一悶着あった事、言うまでもない。

 実はこの手法は、昔から営業の基本的な手法として、採られてきたものであり別段珍しいものでもない。

筆者も永年営業畑で各地を飛び回った中でやってきたものである。

「アイツ、一体何しに来たんだ!」と当時営業先の関係者から、よく言われたものである。

営業巡りでは訪問先で売り込みの話を全くせず、各地で目にした事を面白く喋りまくり、「ではまた、ハイさよなら。」

これを何度か続けると、アイツ面白い奴だ!という印象を与え、やがてこちらのペースになり、この時点で営業は成功。

 何という事はない、この手法を悪質訪販の連中は実践しているのではないか。

従って私達はそれを逆手に取れば良いのである。

面白い話を聞くのはただである。好きなだけ聞いて、いざ契約書にサインという段になったら、「家の世帯主は息子だから、契約などは全て息子がやっている。私が勝手にやろうものなら大変怒られる。なんならアンタが息子の了解を取ってくれ。そうだこれから息子に電話しようか。アイツは○○市の消費生活センターの方にいるから…」嘘も方便、これで文句言う奴はまず居ない。

但し絶対に家に上げて茶を出したりしないこと。ましてやトイレを貸すなどもっての外。

 今回の相談では、話を聞いて兎に角現場の確認が第一と、屋根工事の担当者に連絡し、現地に急行してもらった。すると間もなく担当から電話あり、全く修理の必要なしとの報告。しかも業者の住所がアパートの一室ということに、大いに不信感を抱く。

相談者にはその旨説明し、直ちにクーリングオフの手続きをするよう助言。

相談者は取りあえず電話で契約破棄の意思を伝えたところ、大幅な値引きを提示され呆れたそうな。余之助は文書でクーリングオフの意思表示をするようアドバイスして一件落着。

その後夫婦喧嘩が収まったかどうかは、余之助関わりたくないので、口出しはしなかったとか。


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